CL:蛍KANAZAWA/農業・和菓子
プロジェクトとしての和菓子
蛍KANAZAWAは、和菓子店というよりは、ひとつの思想でありプロジェクトであるといえます。石川県に残る地域文化を再編集し、商品として提供することで緩やかなコミュニティを作り上げていくことを目指しています。
新しい農業の姿を見せる
蛍の大きな特徴は、緩やかなチームを作り商品開発を行うことです。
通常の食品メーカーにとって、生産者は「仕入先」と位置付けられますが、蛍ではパートナーとしてみなしています。自社の売り上げのことではなく、ともに協力し合うことで、新しい価値づくりを行うことを目指しています。特に農産物には力を入れています。商品のために必要な食材を仕入れるのではなく、まずは良い食材を見つけ、それを生かすために商品を作っていくというのが同社のスタンスです。
真摯な想いと高い志
このプロジェクトに賛同している農家の方には、若手が多いことも特徴です。
平均年齢が70歳にもなるという農業従事者の中で、20代、30代はまだまだ少数派です。
しかし、そうした若者が農業に入ってくることで、市場は活性化します。彼らの多くは、良質な農産物を作ることと同時にビジネスとしての成長に取り組んでいます。良い意味での熱意とハングリーさをもった若い生産者は、これまでの農業のイメージを変える可能性すら感じさせます。蛍は、そうした人たちの熱意を人々に伝え、さらに世界にも広げていくことを目指しています。
蛍のプロジェクトを進めるにあたっては、ただ商品だけを紹介するのではなく、背景にある物語をしっかり紹介しなければなりません。そのため当社がコンテンツ制作を請け負うこととなりました。各生産者の想い、また蛍の想いなどは、noteやインスタグラムを通じて紹介をしています。打ち合わせに同行させていただき、写真を撮影し取材をして、私たちもまたチームの一員であることを感じながら記事を作っています。
現在は、商品開発期間に入り、いったん休止しているプロジェクトですが、今後の展開が大いに楽しみです。