テクノロジーの進化は、企業に「自分たちでできること」を増やしました。
ローコードやノーコードが主流になり、Webの更新はおろか、立ち上げも自社内で完結できるようになりました。また写真撮影も、スマホカメラが進化したことで、誰が撮ってもある程度きれいに映ります。文章もChat-GPTが書いてくれます。
曖昧になる、外注すべきことの境界線
多くの業務は、もはや外注する必要がありません。それはDXをすすめることで、逆に社内業務が増加していく現象を生みます。そのままにしておくと、リソースが不足し、あちこちで仕事がスタックします。いつのまにかWEBの更新が止まり、インスタのアカウントが放置される、ということが起こります。人を雇いたくてもすぐに手当てができない時代に、社内に業務を抱え込みすぎるリスクは小さくありません。
DXは、外注すべきことと内製化することの境界線をあいまいにします。自社でできることを外注するのはもったいない、と考える経営者もいると思いますが、社内リソースが無限でない以上、外部の力を上手に頼ることも考えなければなりません。
明確に外注する必要がある業務は二つです。一つは、専門知識の必要な高度な仕事。もう一つは、完全に定型化できるルーティン業務。つまり極端に難しい仕事と簡単な仕事は、外部に出せます。しかしながら、いまやほとんどの業務はその中間に位置します。
外注先に示すのは考え方
例えば、新規の比較的簡単なチラシを制作する場合。わかりやすくラフを描いて発注する必要がありますが、いまのDTP環境ならラフを描くのと同等の手間で完成品ができてしまいます。無料で使えるテンプレも豊富です。外注するメリットは大きくありません。
そうしたなか、企業経営に貢献できるのは、丸投げ外注を受けられる人たちでしょう。
目的やコンセプトといった大まかな方向性を示すだけで、自分で考えて解決策を見出せる人たちです。それは社員の役割だったのかもしれませんが、専門分野を持った外部スタッフであれば、より高度なスキルで効果的な解決策を提示できる強みがあります。
勇気をもって丸投げする
丁寧に発注するくらいなら、自分たちでやったほうが早い時代になりました。外部リソースを効果的に使うのであれば「雑に発注する」しかありません。相手が信頼できるのであれば、勇気をもって丸投げするという判断が求められます。何を外注すべきか?という問いよりむしろ、丸投げできるものはなにか?誰になら丸投げできるのか?を考えることが有効です。
私たちの専門分野は広報業務ですが、この範囲においては、丸投げ発注に応えられるようにすることで、価値を高めていきたいと考えています。
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